家族(配偶者)を役員に登記すべきかどうか。従業員として働いた方がメリットあり。

 

 

 

家族(配偶者)を役員にすべきかどうか。

会社設立・法人成りの時に考えると思いますし、相談されることが多いです。

 

小規模会社の場合は当初は、配偶者(家族)は役員登記はせずに「従業員」ということにしましょう!

 

 

大企業の一般論

 

通常、社長(代表取締役や代表理事)が最も給与が高く、続いて専務、平取締役など役員が高く、従業員は役員より低いというのが一般的ですね。

これはイメージとしては、上場企業やそれなりの規模・従業員を抱えている会社での「一般的」です。

Aさんは部長だからこの給与額

BさんとCさんは同じ役職だけど営業成績がよかったBさんの給与の方が今月は高い

Dさんはアルバイトだから正社員より給与が安い

他人の目がありますから実態に即したものにしなければなりませんし、社長だからって好き勝手に給与をとれません。

 

ですが、これが小さな会社(社長と配偶者のみの会社など)だったりするとどうでしょう。

 

 

小さな会社の場合は「従業員」として、賞与と退職金でメリットあり。

 

小さな会社の場合は税金の観点から言うと、

・実際の労働時間に見合った給与を支払いたい場合は「従業員」とする。

・実際の労働時間より多めに給与を払いたいときは付加価値(経営責任)をつけて「役員」とするのがいいです。

 

もちろん役員だからといって無制限に給与を支給できるわけではありません。

あくまでその会社の実態に即した給与額というのが前提です。

しかし、その会社、あるいはその家族の仕事内容に即した常識的な給与額っていくらなんでしょう?

極端な金額でない限り、税務署にはわかりませんし私にもわかりません。

真顔で対外的に説明できる金額でしょうか。

 

 

従業員への賞与は経費になる

 

一つはっきりしていることは、役員には賞与を払うことができない(経費にならない)ということです。

(厳密には払えますが手間と効果を考えると現実的ではないと私は考えています)

逆に、従業員には賞与を支払えます。

夏冬の賞与、今年は予想より利益がでたから決算賞与を払おう!

決算賞与なんて非常に便利ですね。

 

通常の役員報酬(月給)は期首から3ヶ月以内には1年分を決めなければなりません。

(原則、期の途中で金額を変えることはできません)

かつ、役員賞与は経費にならない。

しかしです、従業員である配偶者への月給はいつでも増減可能、賞与も払って経費にできる。

大変使い勝手がよさそうです。

 

 

従業員の配偶者を役員に昇格させて退職金支給

 

従業員の配偶者を役員に昇格させる場合に、一旦従業員から退職し、その時に退職金を支払うこともできます。

何度も書いていますが、退職金は勤務年数1年につき40万の控除をした後の半額が所得となり、社会保険料の天引きはありませんので非常に優遇されています。

 

 

注意点

 

注意したい点は2つ

 

⑴過度な給与・賞与は税務署が認めない可能性あり

 

法律に◯◯円までは経費に入れていい、とは書いてありません。

どうしても曖昧な言い方になりますが、説明できる金額にしておきましょう。

 

 

⑵みなし役員

 

税務上、「みなし役員」という概念があります。

社長が会社の株を100%保有していることが多いですが、その配偶者は社内では従業員たる職制であったとしても「会社の経営に従事している」場合は、税務上、役員とみなされます。

登記をしていなくてもです。

1年間給与を変えられず、賞与も払うことができません。

 

でも、ここでも、

「経営に従事している」ってどういう判断基準なんでしょうか・・・。

如何に対外的に説明できるかどうかです。

 

 

まとめ

 

法人設立・法人成り時の当初は配偶者を従業員としておいた方が都合いいです。

賞与と退職金は有効に使えますし、役員にさせるのは後からでもできますので。

ただ、「過大な給与・賞与」と「みなし役員」というものがあることは注意したい点です。

 

 

 

 

 

 

 

◆この記事は執筆時点の想いをもとに書いています。
また、税制も執筆時点のものになっており、記事によってはその後の法改正が反映されていない可能性がありますのでご注意ください。

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