【開業税理士・社員税理士・所属税理士】いざ税理士登録!のときの税理士3区分
こんにちは、東京都足立区の税理士_佐藤@zeirishi_satoです。
今回は、【開業税理士・社員税理士・所属税理士】についてです。
税理士試験は毎年8月上旬。
そろそろ直前期と言われる時期に突入していきます。
私が勉強していた時期は、とにかく結果が出れば何でもいい!と思っていました。
そして受かったらできるだけ早く独立開業したい!と。
私の場合は、独立するために税理士を目指しましたので、受かったら独立開業する以外は考えていませんでした。
受験生であればご存知だと思いますが、税理士はその働き方によって、3つの登録形態があります。
・開業税理士
・社員税理士
・所属税理士
ですね。
名称は知っているけど・・・
今回は、この3つの区分について少々。
税理士の登録区分は3つ
先程の通り、税理士として登録する際に3つの形態があります。
・開業税理士
・社員税理士
・所属税理士
まず、この3区分のうち1つだけ選択することができ、重複して登録することはできませんので。(厳格です)
ではもう少し突っ込んで、個人的な見解も入れながら、どんな違いがあるのか見ていきたいと思います。
開業税理士
自分で事務所を構えて、代表(所長)となり、税理士業務を行う形態です。
個人事業主という形態ですね。
税理士資格所有者が1人しかいない場合で、独立したいなら開業税理士の一択です。
個人事業主である税理士ですから、税務書類の作成や税務相談、申告書への署名、税務調査の対応などすべて自分自身でやります。
自分の名前で契約し、申告書に署名します。
(税理士法上、税理士業務はすべて税理士自らが行わなければなりません。・・・いや、税務相談どころか申告書も作ってるけど?という職員の方たくさんいるのは知っていますが、法律違反していることになります。詳しくは、日本税理士連合会の綱紀観察部の資料など読んでみましょう。)
事務所の運営方法、細かいことを言えば、事務所をどこに構えるか(自宅でもOK)、備品、会計ソフト、どんなクライアントと仕事をするか、勤務時間、服装、とにかく何でも自分で決められます。
(最後の方は、ひとり税理士限定かもしれませんが)
逆に言うと、すべて自己責任です。はい。
あとは個人事業者ということは、収入(売上)は事業所得ということです。
(後述する社員税理士・所属税理士は給与所得)
クライアントと直接契約を結び、収入はダイレクトに懐に入ってきます。(源泉後)
契約がなくなれば収入が減ります。(シンプルで分かりやすい)
また、お客様がやっているように、自分でせっせと事務所の帳簿を付けて、確定申告することになります。
開業税理士が別に法人を作ることがよくあります。
(税理士業務ではなく、会計業務をしたり、保険代理店、不動産業をやったり、社会保険に入る目的もあったりする一般の法人のことです)
そういう場合は、その法人の経理、申告もすることになりますね。
社員税理士
税理士法人の社員が社員税理士です。
社員というのは、いわゆる役員のことだと思っていいでしょう。
社員税理士はその勤め先の税理士法人の役員というわけです。
ちゃんと登記もされることになります。
税理士法人とは(先ほどの開業税理士が個人事業者なのに対して)法人です。
税理士が2人以上いないと税理士法人を作ることはできません。
ですから税理士1人(+無資格の職員)だけで独立するのであれば、自ずと開業税理士として登録することになります。
開業税理士との違いは、まず収入の取り方ですね。
開業税理士は事業所得なのに対して、社員税理士は給与所得です。
クライアントから税理士法人に収入が入り、そこから給与をもらうことになります。
確定申告する要件に該当しなければ、年末調整で完了です。
年金・健康保険については、社会保険(税理士の健保組合など)になるでしょう。
あとはなんと言っても、税理士が2人以上いる、というろころでしょうか。
開業税理士のように1人であればシンプルですが、社員税理士間のパワーバランスによっては様々な状況が想像できますね。
立ち位置によっては、雇われている状況と変わらなかったり、代表社員であればトップということになるのでしょう。
注意したいのは、社員税理士は競業が禁止されています。
例えば、個人的に税理士業務を受注する、他の税理士法人の社員になるようなことは法律で禁止されています。
社員税理士でありながら、個人の税理士事務所を開設するなんてことはもちろんできません。
(参考ページ:国税庁HP 税理士法人について)
所属税理士
所属税理士とは、税理士事務所や税理士法人に雇用され、税理士業務を行う税理士です。
代表権はなく、役員ということでもなく、職員・会社員ということですね。
ですから、収入は給与所得です。
職員さんとの最大の違いは・・・名刺に「税理士」と記載できることですね^^
急に周りの見る目が変わったりします^^
基本的には勤め先の事務所や税理士法人が受注した仕事を行います(通常の職員と同じですね)
が、
クライアントから直接仕事を受注して業務(直接受任業務)を行うこともできます。
その場合は、所属税理士自らの名前で、申告書に署名や税務調査の立ち合いなどすることができます。
が、
直接受任するには、その都度勤め先のトップの承諾を書面で得なければならないなど、実務上ややこしいことをクリアしなければなりませんのでここはよく調べてみましょう。
なお、所属税理士も(社員税理士と同様に)自分の税理士事務所を開設することはできません。
税理士すべてが独立したい、社員税理士(役員)になりたいというわけではないですし、私の周りでも所属税理士を選択している方は結構います。
(内緒で独立準備中であったり、社員になると無限連帯責任だしという理由もよく聞きます^^;)
(参考ページ:日本税理士会連合会 業務対策部 所属税理士制度(税理士法施行規則第1条の2)に
関するQ&A)
おまけ:税理士登録者数
(出典:国税庁HP 日本税理士連合会のページ)
まとめ
今回は、税理士登録の3区分について書きました。
それぞれの働き方を実際に見ることができればいいですが、私はそうではありませんでした。
私と同じような方におぼろげながらもイメージがついて、今後の働き方の一助になれば幸いです。
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≪編集後記≫
先日、元同僚が税理士登録できることになり飲んできました。
開業か社員税理士どっちにすべきかあーでもないこーでもないと話したことで、今回の記事に繋がりました。
≪兄弟日記7歳5歳≫
ジェイボーをもう1つ買いたいと言い出したので、2個目は自分達の貯金で買ったら?
ということで、朝ご飯の席で財布を出し、ジャラジャラ金勘定を始めていました(^^;
祖父母にもらったりしているからか、意外に持ってるのね。。。
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また、税制も執筆時点のものになっており、記事によってはその後の法改正が反映されていない可能性がありますのでご注意ください。
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