「年収の壁」は3つ!所得税・住民税・社会保険をまとめてざっくり解説
【超入門】「年収の壁」は実は3つある!所得税・住民税・社会保険をまとめて解説
「103万の壁が178万になったって聞いたけど、じゃあ扶養の範囲っていくらまでなの?」・・・実はこの質問、答えが1つじゃないんです。
なぜなら「壁」は所得税・住民税・社会保険の3種類あって、それぞれ金額も仕組みも違うから。
今日はこの3つを整理してみます。
-
「壁」は1つじゃない、実は3つあります
まず結論から。
2026年時点での壁はこの3つです。
・所得税の壁 → 178万円 ・住民税の壁 → 119万円 ・社会保険の壁 → 130万円
同じ「壁」という言葉なのに金額がバラバラなのは、それぞれ全く別の制度だからなんですね。
しかも1つクリアすればOKというものでもなく、収入が上がるにつれて順番にぶつかっていく壁です。
1つずつ見ていきましょう。
-
所得税の壁は178万円
これは、給与収入にかかる所得税が発生し始めるラインです。
もともとは103万円でしたが、2025年度改正で160万円、そして2026年度改正でさらに178万円まで引き上げられました。
内訳は『基礎控除』104万円と『給与所得控除』の最低保障額74万円の合計です。
対象は年収665万円以下の方で、実は納税者の8割くらいが当てはまります。
ちなみに178万円という数字、1995年当時の最低賃金と今の最低賃金の比率(約1.73倍)を、当時の非課税枠103万円に掛け算した数字だと説明されています(103万円×1.73≒178万円)。
単なる減税ではなく、時代の変化に税制を追いつかせるための調整、というわけですね。
-
住民税の壁は119万円
「じゃあ178万円まで働いても大丈夫?」・・・いえ、それは所得税だけの話です。
住民税は全く別のラインです。
住民税は『前年の所得』に対して課税されるため、2026年分の収入は2027年度の住民税に反映されます。
この2027年度の非課税ラインは119万円です。
内訳は、給与所得控除の最低保障額74万円と、住民税の非課税基準額(目安45万円)の合計です。
つまり、2026年の収入を119万円以下におさえることが、住民税を非課税にする目安になります。
-
社会保険の壁は130万円(今回は変わらず)
一方、社会保険の扶養の壁は130万円のまま、今回の税制改正では変更されていません。
130万円の壁を超えるとどうなる?
扶養を外れ、自分で社会保険料を支払う
勤務先の社会保険(または地域の国民健康保険・国民年金)に自ら加入します。
手取り金額が一時的に減る(「働き損」現象)
年収が130万円を少し超えた程度(例:年収135万円〜150万円)だと、年間で約20万〜30万円程度の社会保険料が発生するため、年収129万円のときよりも手取り収入が減ってしまう状態が生じます。。。
-
まとめ:結局どこを意識すればいい?
3つの壁をまとめると↓
・178万円(所得税) ・119万円(住民税) ・130万円(社会保険)
「178万円まで働ける」という情報だけを意識してしまうと、130万円を超えて社会保険料の負担が発生し、かえって手取りが減ってしまうことがあります。
所得税や住民税は超えても少しずつ負担が増えるだけですが、社会保険は130万円を超えた瞬間に自己負担が発生するため、手取りへの影響が一番大きい壁です。
年収を調整するなら、まず意識すべきは130万円の社会保険の壁!
130万円を超えそうなら、年末を待たず早めに扶養の扱いを確認しておきましょう!
また、税制も執筆時点のものになっており、記事によってはその後の法改正が反映されていない可能性がありますのでご注意ください。
◆個別・単発の税務相談を承っております。自分の状況に合わせて相談したい!という方はこちらへ↓
個別・スポット相談
足立区北千住の『佐藤崇税理士事務所』
小さな会社様(従業員数5名以下)、フリーランス・個人事業主様に特化して税務サービスを提供しています。
■ 佐藤崇のプロフィール
■ 個別・スポット相談
■ 顧問契約_法人・会社
■ 顧問契約_フリーランス・個人事業主
■ 執筆・取材・出演のご依頼
■ 税理士受験生と税法大学院について語り合う会
■ はじめての会社_入門記事まとめ
