セルフメディケーション税制の内容をまとめ。一定の取組〜インフルエンザの予防接種は年内にしておきましょう!

 

 

 

セルフメディケーション税制をご存知でしょうか?

2017年から新たに始まった税制で、国の医療費抑制のため病院ではなく市販薬で済ませてくれた人に税金を安くしてあげようという新税制です。

ただ、先に言いますけど減税額はちょぼちょぼですね。。。

 

 

セルフメディケーション税制とは

 

セルフメディケーション税制とは従来からある医療費控除の「特例」です。

2017年から新たに始まった税制ですので、2018年3月(今回)の確定申告が初めて適用を受けられる時期と言えます。

(なお、この税制を使えるのは2017年1月1日〜2021年12月31日までの4年間です)

 

従来の医療費控除だと年間10万円を超える医療費を支払っていて初めて適用となりますので、その金額のハードルは相当高い(なかなか10万超えない・・・)ものでした。

ですがこのセルフメディケーション税制の趣旨は、

「風邪などは市販薬で(病院に行かず)自力で治してくれたら税金を少し安くしてあげましょう!」

ということなので、その金額ハードルは12,000円まで下がってきていてより身近な制度と言えます。

 

医療費が財政を圧迫しているのをなんとかしたい国の思惑に合致させた制度ですね。

では、次にその金額のところをお話ししていきます。

 

【注意】こちらの「セルフメディケーション税制」ですが、従来の「医療費控除」との併用はできないことになっています。どちらか一方だけ利用することができますので注意しましょう。
《参考記事》
【医療費控除】領収書の提出が不要に、その代わりに「医療費控除の明細書」を添付。「医療費のお知らせ」があるとグッと楽に。

 

どれくらい税金が減るのか

 

セルフメディケーション税制とは、

①「一定の取組」を行っている方が

②その同じ年に、年間12,000円を超えるスイッチOTC医薬品(市販薬)を購入した場合に

その超えた金額を所得から控除できるというものです。

控除できる限度額は88,000円となっています。

(スイッチOTC医薬品が何なのかは後述しますので)

 

計算式は

スイッチOTC医薬品の購入金額 − 12,000 = 所得控除額(88,000円が限度)

ということですね。

なお、スイッチOTC医薬品には家族の分も含めてOKです。

 

所得控除ですから税金がそのまま減るわけではありません。

所得控除額 × 所得税率 = 還付される所得税額

所得控除額 × 住民税率(10%) = 翌年の住民税が減る金額

という具合です。

 

5万円のスイッチOTC医薬品を買った場合でざっくり計算してみると、

まず、所得控除額は38,000円=50,000−12,000

仮に所得税率20%なら、38,000×20%=7,600円(減税額)

住民税率は一律10%なので、38,000×10%=3,800円(減税額)

5万円のスイッチOTC医薬品を買ったら、減税額の合計は11,400円です。

・・・手間と天秤にかけるとどうでしょうかね。

 

まぁ切り替えて、続いてスイッチOTC医薬品とは何なのか?

と、

忘れがちな「一定の取組」について見ていきましょう。

 

 

スイッチOTC医薬品とは

 

スイッチOTC医薬品とはドラッグストアなどで売っているいわゆる市販薬のことです。

バファリンやパブロン、ロキソニン、ルル、禁煙補助薬のニコレットなどメジャーな市販薬はセルフメディケーション税制の対象医薬品となっています。

スイッチOTC医薬品の対象であれば↓このようなロゴマークが箱に記載されているか、

あるいはレシートに↓「セルフメディケーション税制の対象商品です」と記載がされていますのですぐにわかると思います。

 

ここまではよく話題に登ってきますが、忘れてはいけないのが「一定の取組」です。

一定の取組をしていなければこの税制の適用はありませんので見ていきましょう。

 

 

一定の取組

 

この税制の適用を受けるためには「一定の取組」をしていることが大前提です。

一定の取組とは、以下のものが該当します。

・保険者(健康保険組合、市町村国保等)が実施する健康診査
・市町村が健康増進事業としておこなう健康診査
・予防接種(定期接種又はインフルエンザワクチンの予防接種)
・勤務先で実施する定期健康診断(事業主健診)
・特定健康診査(いわゆるメタボ健診)又は特定保健指導
・市町村が実施するがん検診

上記のうち、健康診査については市町村や勤務先が実施することが条件となっており、だれでも受けることができるとは限りません。簡単にできるものはインフルエンザの予防接種でしょう。

まだ今年受けていなければ12月までに受けておくことをお勧めします。

年明け2018年の1月になってから注射しても2017年分の確定申告には間に合いませんので注意しましょう。

 

予防接種の領収証は申告時に提出する必要があります。

なお残念ながら、予防接種、健康診査の費用はセルフメディケーション税制の対象にはなりません。。。(原則、医療費控除の対象にもなりません)

 

添付書類と領収書保存のまとめ

 

結局、添付書類は?

 

次の2つです。
(従来の医療費控除と同様に医薬品などの領収書の添付は必要なくなりました。)

①一定の取組を行ったことを明らかにする書類
(予防接種ならその領収書、健診ならその領収書や結果通知表)

②セルフメディケーション税制の明細書↓

 

領収書の保存は?

 

購入した医薬品等の領収書は5年間の保存が必要です。

5年間保存しておき、その間にもし税務当局から問合せがあれば領収書を開示しなければなりません。

 

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか?

セルフメディケーション税制とは

①「一定の取組」を行っている方が

②その同じ年に、年間12,000円を超えるスイッチOTC医薬品(市販薬)を購入した場合に

その超えた金額を所得から控除できるというものです。

医療費控除より金額のハードルは下がっていますので、より利用しやすくなっていると思います。

 

「一定の取組」の一つである予防接種を年内にうけること

スイッチOTC医薬品に家族の分を含めていいことを忘れないようにしましょう!

 

 

《参考記事》
1)【医療費控除】領収書の提出が不要に、その代わりに「医療費控除の明細書」を添付。「医療費のお知らせ」があるとグッと楽に。
2)協会けんぽの医療費をネットで見るための申請方法をご紹介。そして確定申告の医療費控除がラクになる。
3)今年の確定申告は必要?不要? 副業(20万ルール)、2ヶ所以上から給与がある場合は再確認しましょう

 

 

◆この記事は執筆時点の想いをもとに書いています。
また、税制も執筆時点のものになっており、記事によってはその後の法改正が反映されていない可能性がありますのでご注意ください。

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