独立すればやりたいようにやれる|押売りしない・広告しない・愛想をふりまかない・人を雇わないラーメン屋
近所にあるラーメン屋によく行きます。
もちろん私好みのラーメンで、なぜか唐揚げが絶品で、要はうまいから行きますし、よく出前もとります。
でも全席喫煙席で店主もその奥さんも愛想がいいとは言えない人柄で・・・
それでも同じ事業主という立場から共感することこともあってかついつい足を運んでしまっています。
広告しない・押売りしない
そちらは店前にのぼりが一つ(現在は「黒胡麻担々麺」)あるだけでHPもSNSもなく、広告らしい広告をしていません。
食べログも口コミが2件あるだけ。
うちのポストにチラシが入っていたこともありませんし、お会計のとき当たり前のように割引券を渡してきたりしません。
店前に「本日のオススメ」というのだけあるのが唯一の宣伝でしょうか。
広告をしないことがいいってことではなく、「押売り」「過度な営業」なんて微塵も感じさせないところがいいんですね。
広告宣伝をして忙し過ぎる状態になるのが嫌なのか、味を落としてしまうのを避けているのか、宣伝をしなくとも充分食えているのか。
もう8年以上通っていますがそのスタンスにお変わりありません。
愛想を振りまかない
ご主人と奥さんの2人で店を切り盛りしています。
料理はご主人しかしませんがそれ以外の電話対応や出前に出かけるのはお二人でやっています。
ご主人は髪型をオールバックにして、俳優の白竜に似ていて、めったなことでは笑顔を見せず正直怖いです。
奥さんはそれなりの客商売という感じで必要以上に笑顔を見せたりせず、出前注文を受ける電話口も淡々としています。
目が笑ってないタイプです。
よく聞き間違え何度も同じことを聞いて、聞かれています。
そのことでご主人と口喧嘩をしている光景を店内でよく見ます。
お客様〜ありがとうございますぅ〜〜といったへりくだった・媚びた態度は一切見せません。
自分たちの接客スタイルが確立されていてブレることはありません。
だからいつ行っても同じ態度のお二人が対応してくれるから安心して行くことができます。
人を雇っていない
人を雇っていません。
昨今労働者の権利がますます強くなってきていますね。
人を雇えばその分お客さんをさばけますし売上アップに繋がるかもしれません。
でも個人事業や小規模会社の場合はマイナス面も多くあります。
雇う前:募集費用、面接する時間をつくる、面接だけじゃどんな人間かわからない
雇ってから:教える手間、雇用保険や社会保険の加入手続き・保険料の支出増加、横領などのリスク管理、有給含め休暇取られたときの補填、働き出したらやる気のない人だった、他の従業員に自社の悪口を言っている、定期的な昇給
辞める時:急に辞められる、辞めさせたくても簡単には辞めさせられない、もめる、ネット上で悪口書かれる、労基署に駆け込まれる、雇用保険・社会保険の脱退手続き
そして新しい従業員の募集・・・このサイクルにハマります。
まとめ
どの店も誰もがもっと売上をあげて人をたくさん雇ってという拡大志向というわけではありません。
これは中小零細企業がクライアントである税理士事務所で働きだすまで分かりませんでした。
その前に勤めた上場企業では前年比・前月比純増の売上を求められていましたので、常に会社というものは拡大することに意義があると思い込んでいました。
でもいま私が携わる会社にとってそれは必ずしも正解(目標、目的、理想)ではありません。
独立すれば自由です。
何をやってもやらなくても人に迷惑をかけず、食っていければいいとも言えます。
だからこそ、何をもって、どういう状態をつくれたら「最高だ!」と言えるのか。
常に自問していかなければなりませんね。
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また、税制も執筆時点のものになっており、記事によってはその後の法改正が反映されていない可能性がありますのでご注意ください。
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