【年末の確認】インボイス、12月31日までに「やること」と「やらなくていいこと」
「年末だし、インボイスまわりで出しておく届出ってあったっけ?」・・・
結論から言うと、年内にやることは意外と少ないです。
むしろ「やらなくていいのに慌てて出しちゃう」方が心配なので、ポイントを整理しておきます。
1. 2割特例は「今年(2026年)分」がラスト
免税事業者からインボイス登録をした個人事業主は、2026年分の申告まで2割特例が使えます。
「9月30日で終わった」という情報も見かけますが、個人事業主は1月〜12月が課税期間なので、今年は1年分まるごとOKです。
そして来年・再来年(2027・2028年分)は、新設された3割特例(納税額=売上税額×30%)に切り替わります。
これは個人事業主限定で、事前の届出も不要。(法人は特例使えなくなります)
確定申告書に付記するだけです。
では、実際どれくらい増えるのか。
税込売上990万円(税抜900万円、売上税額90万円)の方で、ざっくり計算してみます。
・2割特例(2026年分)→ 90万円×20%=18万円
・3割特例(2027年分)→ 90万円×30%=27万円
差額は年9万円。
「2割が3割になるだけ」と思いがちですが、納税額で見ると1.5倍です。
来年の資金繰りには、この増加分を織り込んでおきましょうね!
2. 簡易課税の届出、年内に駆け込む必要ある?
簡易課税は本来、使いたい年の前年12月31日までに届出が必要です。(個人事業者12月締めとして)
でも今回、2割特例を使った翌年なら、翌年の申告期限までに出せば、その年から簡易課税に切り替えられる救済措置ができました。
つまり2割特例を使っている方は、年内に焦って出さなくて大丈夫です。
ちなみに3割特例は、みなし仕入率でいうと70%相当。
第4種以下(飲食店・サービス業・不動産など)なら、簡易課税より3割特例の方が有利になりやすいです。
逆に第1種・第2種(卸売・小売)は、簡易課税の方が有利なことも。
業種次第なので、事前に試算しておきたいところです。
なお、簡易課税が使えるのは基準期間(2年前)の課税売上高が5,000万円以下の場合のみ。
また一度選ぶと2年間はやめられないので、そこも踏まえて判断しましょう。
3. 免税事業者からの仕入れ、10月から控除割合が変わってます
免税事業者から仕入れた分の仕入税額控除は、これまで8割控除でした。
令和8年度(2026年度)改正で、2026年10月からは7割控除に変わっています。
その後は2028年10月から5割、2030年10月から3割と下がっていき、2031年10月以降は控除できなくなります。
10〜12月分の経理で、会計ソフトの設定が8割のままになっていないか、年末にチェックしておきましょう。
外注さんにフリーランスが多いよーという方は特に影響が出ます。
4. 法人化を考えている方は要注意
3割特例は個人事業主限定です。
法人化すると使えなくなるので、「利益800万円を超えたから」だけで年内に法人化を急ぐと、消費税面で損するケースもあります。
このあたりは別の記事で書いたので、そちらもどうぞ↓
法人化はまだ早い?個人事業のままでいいラインを解説 | 足立区北千住の税理士 佐藤崇
まとめ
年末のインボイスで確認することは、この3つです。
・2026年分は2割特例、2027・2028年分は3割特例(個人のみ)
・2割特例を使っているなら、簡易課税の届出は年内に急がなくてOK
・10月から、免税事業者からの仕入れの控除は7割に変わっている
特に2027年分は、3割特例と簡易課税のどっちが得か、今のうちに試算しておくと安心です。
年が明けて慌てないよう、12月中に一度チェックしておきましょう!
また、税制も執筆時点のものになっており、記事によってはその後の法改正が反映されていない可能性がありますのでご注意ください。
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