【小規模企業共済】解約金・共済金を受け取った時の税金の取扱い。退職所得、分割受取り、一時所得。

 

 

こんにちは、東京都足立区の税理士_佐藤@zeirishi_satoです。

 

 

今回は、【小規模企業共済】の解約金・共済金を受け取った時の税金の取扱いについて解説していきます。

 

小規模企業共済は個人事業主や小規模会社役員のための退職金積み立てや、引退後の年金に充てることを目的に毎月掛け金を支払うものです。

 

小規模企業共済の掛け金を支払っている間は、その掛け金の全額が所得控除されることが大きなメリットです。

《関連記事》知っておきたい小規模企業共済!節税&退職金|特に個人事業主には必須⁈

この記事では小規模企業共済の全体像について書きました。

 

何十年か掛け金を支払い続けた後、解約した場合に受け取ったお金ってどんな収入になるのか?

その収入にはどんな税金がかかるのか?

そんな疑問に答えるべく今回は小規模企業共済を解約した時に受取る「解約手当金や共済金にかかる税金の取扱い」について見ていきたいと思います。

 

 

受取ったお金はどんな収入になるのか

 

小規模企業共済は解約したとき、事業を廃止したときなどにお金を受取ることができます。

お金を受取ることとなった理由(下表での「種類」)によって、どんな収入(所得)になるのか決まります。

下表にあるように「◯◯所得」かがわかれば自動的に税金上の取扱いが分かります。

(注)下表の「共済金」「解約手当金」という名称のものが受取るお金の種類ですが、受取り事由によって名称が使い分けられているだけで実質お金ということに変わりありません。また、(※1・2)は細かいことなのでここでは省略します。


(中小機構HP)

 

受取り理由によって主に次の3種類の収入に区分されることがわかりますね。

⑴退職所得 ← 共済金を一括で受取る、65歳以上になってから解約するetc

⑵雑所得 ← 共済金を分割で受取る

⑶一時所得 ← 65歳未満のときに解約するetc

 

次にそれぞれの収入によってどんな税金がかかるのか見ていきます。

 

 

受取ったお金にどんな税金がかかるのか

 

3種類に区分された収入にはどんな税金がかかるのでしょうか。

大前提として会社ではなく個人が受取るものですので、かかる税金は「所得税」と「住民税」です。

 

⑴退職所得(一括受取り)として受け取った場合

 

退職所得として受け取った場合の計算式は次の通りです。

退職所得 = (受け取ったお金 - 退職所得控除額) × 2分の1

受け取ったお金から「退職所得控除」なるものを引き、引いた後のさらに半分の金額にまで減額してから税率をかけます。

退職所得は他の給与などとは合算しないで、単独で税率をかけて税金を計算するのがポイントです。

 

その「退職所得控除額」の計算は次のようにします。

勤続年数20年以下:勤続年数 × 40万円(80万円に満たない場合は、80万円)

勤続年数21年以上:(勤続年数 - 20年) × 70万円 + 800万

これが引けるというのは大きいですね。

 

《関連記事》退職金は税制上たいへん有利。そのメリットを4つまとめ|使わない手はありません!

 

 

⑵雑所得(分割受取り)で受け取った場合

 

分割受取りとして受け取った場合は雑所得(公的年金等)とされ、下表を参考に (a) × (b) − (c) という計算式で算出します。

なお、分割受取りの期間は10年か15年のいずれかを選択できます

例えば65歳以上の人で「公的年金等の収入金額の合計額(分割で毎年受取るお金)」が350万円の場合には、公的年金等に係る雑所得の金額は次のようになります。
3,500,000円×75%-375,000円=2,250,000円

(国税庁HPより)

 

雑所得の場合は他の給与などと合算してから税率をかける、というのが退職所得と異なります。

『関連記事』【図解】所得税の計算のしくみ

 

 

⑶一時所得として受け取った場合

 

一時所得は次のように計算します。

一時所得 = (受け取ったお金 ー 収入を得るために支出した金額 ー 50万円)× 2分の1

(注)支払ってきた掛け金の総額は、「収入を得るために支出した金額」に入れることができませんので、この金額は0円と考えましょう。

一時所得の場合も他の給与などと合算してから税率をかけて税金を計算します。

 

 

まとめ

 

今回は小規模企業共済のお金を受け取った時はどんな収入になって、税金の計算方法はどうなるかということを書いてきました。

なるべく細かい部分は省略して簡単に書こうと思ってはいましたが、書けば書くほど条件が増えていきそれに伴い税務の取扱いが複雑になっていき・・・。
いつも悩ましいところです。

とりあえず加入して掛け金を支払えば節税になる!ということであまり先のこと(受取り時)は忘れてしまうのがよくあるパターンだと思います。。。ので、そんな時の忘れ止めとして読んでもらえればと思います。

 

 

 

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◆この記事は執筆時点の想いをもとに書いています。
また、税制も執筆時点のものになっており、記事によってはその後の法改正が反映されていない可能性がありますのでご注意ください。



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